『クズレス・オブリージュ5』感想レビュー|帝国騒乱編で緊張感アップ

千代瀬

総合評価

※画像はKADOKAWA様公式サイトより引用

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作品情報

タイトル:クズレス・オブリージュ 18禁ゲー世界のクズ悪役に転生してしまった俺は、原作知識の力でどうしてもモブ人生をつかみ取りたい5
著者:アバタロー
イラスト:kodamazon
出版社:角川スニーカー文庫(KADOKAWA)

あらすじ

学院の代表として親善試合に選抜されたウルトス一行ですが、本人だけは「この先に待つ最悪の展開」を知っていました。
帝国側には、原作でも強敵として立ちはだかる存在が控えており、下手に関われば“負けイベント”に巻き込まれてしまう――そんな嫌な予感が確信に変わっていきます。

それでも、ポジティブ主人公ジークの圧に押されて参加せざるを得ないウルトスは、原作の流れから“いい感じに逃げる”ために必死で立ち回ります。
とくに、記憶をなくした少女チェリを狙う帝国将軍ギリアスとの衝突は、どうにか回避したい最大の地雷です。

ところが、回避のために打った手がことごとく裏目に出て、状況は思い通りに転がりません。
勘違いが連鎖し、暴走の気配まで見え始め、さらに『ゼロ』の動きが帝国全体を揺らしていきます。
「破滅の運命から抜け出す」どころか、避けようとするほど深みにハマっていく――今までにない緊張感で進む帝国騒乱編、第5巻です。

詳細評価(5段階)

主人公:
主人公ウルトスは相変わらず「生き残るためにメインストーリーから外れたい」と必死に動きますが、その行動がほぼ全部裏目に出ていくのが本作の面白さです。
途中までは情けない場面も多いのに、いざとなると後半でしっかり格好いいところを見せてくれるのがズルいです。
根っこは“ただ生き残りたいだけ”なのに、人の良さがにじむせいで結局巻き込まれていく予感があり、主人公として自分好みに仕上がってきたと感じました。

ヒロイン:
周囲からは「弱いのに折れない少年」と誤解され続け、そこに惹かれていく構図が相変わらず強いです。ウルトス本人の意図と評価のズレが、ラブコメ要素として機能しています。
今巻の新キャラであるチェリは癖が強く、存在感の方向性が独特で面白いヒロインでした。
一方で敵側が“いいキャラ”すぎたこともあり、相対的にチェリが少し影が薄く感じる場面はありましたが、今後の立ち位置が気になる魅力は十分ありました。

シナリオ:
事件へ巻き込まれる導入がテンポ良く、読者を引っ張っていく勢いがあります。ただ偶然が重なる場面もあり、少しご都合主義に感じるところはありました。
それでも今回は「戦闘のプロ」が相手になる帝国編らしく、今までにない緊張感が出ています。
バトルはイラスト込みで見映えが良く、王道の熱さはありつつも満足度の高い巻でした。

気楽さ:
5巻ということもあり、登場人物・勢力がかなり増えています。前提として「シリーズを追っている」読者向けの作りです。
特に今回は主人公以外の活躍も多いので、人物関係が頭に入っているほど楽しめます。
最低でも4巻を読んでおくと状況がすんなり理解でき、面白さの取りこぼしが減ると思いました。

後味:
終わり方は「まだ続きそう」な引きを残しつつも、読後感としてはかなり気持ちよく締まっています。
今巻は展開の納得感もあり、読み終えた後の満足度が高かったです。
続きが気になるのに、ちゃんと一冊読んだ手応えが残るタイプの後味でした。

長さ:
序盤のギャグ要素と、後半のシリアス&熱い展開のバランスが良かったです。
一冊の中でテンポの緩急がついているので、だれずに最後まで読めました。
今まで読んできた人ほど「ここが見たかった」が詰まっていて、続刊として満足できるボリュームだと思います。

良かった点

今巻は、原作知識で立ち回る“限界”が見え始めたのが良かったです。敵が戦闘のプロになり、これまでの「準備して勝つ」だけでは通らない緊張感が出ています。
それでも“クズ悪役なのにモブになりたい”というズレの面白さは健在で、逃げたいのに逃げられない状況が加速していくのが楽しいです。
続刊として勢力・因縁・関係性がしっかり積み上がっており、「シリーズを追ってきたご褒美感」が強い巻でした。

気になった点

人物・勢力が増えているため、久しぶりに読むと把握が大変に感じました。特に帝国編は新要素も多く、前巻までの流れを覚えているほど読みやすいです。
また、巻き込まれ導入で偶然が重なる場面があり、展開の都合を感じるところもありました。
基本は続刊前提なので、5巻から入るよりも、できれば前巻(最低4巻)から読んだ方が面白さを最大化できると思います。

実際に読んで感じたこと

これまで「破滅しないこと」を最優先に動いていたウルトスが、今巻では覚悟を見せる場面があり、そこがとても良かったです。
モブになりたいはずなのに、結果として“ちゃんと主人公”をやってしまうところがこのシリーズの魅力だと改めて感じました。
また今回は主人公の強さだけでなく、仲間の絆やそれぞれの強さも描かれていて、チームとしての熱さが増していたのも好印象でした。

まとめ

『クズレス・オブリージュ5』は、帝国編として“戦闘のプロ”相手の緊張感が加わり、シリーズの空気が一段引き締まる第5巻です。
逃げたいのに裏目に出続けるウルトスのズレは相変わらず面白く、後半ではしっかり主人公として格好よさも見せてくれます。
シリーズを追っている人ほど満足度が高く、悪役転生×原作改変×コメディと熱さの両方が好きな人に刺さる一冊でした。

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「シリーズを追ってきたファンなら、この帝国編の盛り上がりは絶対に見逃せません。熱さと笑いの黄金比、ぜひその目で確かめてみてください!」

<前巻のレビュー>
クズレス・オブリージュ④を見る

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