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『悪役ムーブで青春リスタート!2 悲劇のヒロインを金と権力で救い出す』感想|金と権力で立ち向かう学園逆転劇の第2弾

千代瀬

『悪役ムーブで青春リスタート!2 悲劇のヒロインを金と権力で救い出す』を読みました。
前巻では、叶宇灰璃を幸せにするためにあえて引き離そうとしながらもうまくいかず、それでも必ず救うと誓って動き出した主人公・九蒸飛一の姿が描かれていました。

今巻では、一周目とは少しずつ違う流れが生まれ、灰璃やその周囲の評価も変化していきます。
その一方で、破滅の気配は確実に近づいていて、自分たちの価値を証明するための戦いも本格化。
ネタバレは控えめに、購入判断の材料になるよう「合う/合わない」も含めてまとめます。

結論:この本は「買い」か?

結論:買い寄り。総合評価は

前巻より少し評価は下がるものの、金と権力を使った逆転劇の面白さは今回もしっかりあります。
学園内の階級差や見下しの構造があるからこそ、下に見られていた側が結果や評価で見返していく流れは気持ちよく、続刊としても十分楽しめました。

一方で、敵役の不快感や主人公のメンタルの揺れ、いじめを連想させるような空気もあるため、完全に気楽な作品というわけではありません。
それでも、前巻を楽しめた人なら十分おすすめできる第2巻です。

気になった方は、まずは試し読みで雰囲気を確認してみてください。

作品情報

タイトル:悪役ムーブで青春リスタート!2 悲劇のヒロインを金と権力で救い出す
著者:左リュウ
イラスト:ふじ子
出版社 電撃文庫(KADOKAWA)

公式あらすじ(要点)

高校一年生にタイムリープした主人公・九蒸飛一は、自分が九蒸刃黒の実子ではないという事実を抱えながら、一周目の人生で守れなかった叶宇灰璃を今度こそ救うと決意しています。
そして、自分たちを「無価値な偽物」と切り捨てた刃黒を超えるため、少しずつ前に進んでいくことになります。

2巻では夏休みに入り、選ばれた生徒だけが参加できる「交流会」への参加権を懸けて映画制作に挑戦。
ただの青春イベントではなく、生徒会との勝負であり、自分たちの価値を証明するための戦いの一歩として描かれていきます。
金と権力を武器に、大切な相手を幸せにするため進んでいく学園逆転劇の第2弾です。

あらすじ

一周目の人生で守れなかった叶宇灰璃を、今度こそ幸せにすると決めた九蒸飛一。
前巻では彼女を遠ざけようとしながらもうまくいかず、それでも灰璃を救うために進もうとする姿が描かれていました。

今巻では、前回の人生とは少しずつ違う流れが生まれ、灰璃やその周囲の人たちの評価にも変化が出てきます。
仲間になってくれる人物も増える一方で、破滅の時が近づいている気配は消えていません。

そんな中で飛一は、学校の中で見下されている“銀バッチ”の仲間たちとともに、自分たちの価値を証明するため新たな戦いに挑みます。
今回の中心となるのは、交流会への参加権を懸けた映画制作。
金と権力をしっかり使いながら、口は悪くても大切な相手を守ろうとする主人公の逆転劇が楽しめる第2巻です。

向いてる人/向いてない人

向いてる人

・前巻から続けて読んでいる人
・金と権力を存分に使う逆転劇が好きな人
・学園カースト構造のある作品が好きな人
・下の立場から上を評価や結果で見返す展開が好きな人
・ヒロインから積極的にアプローチしてくるのが好きな人

向いてない人

・明確な敵役に不快感を覚えやすい人
・主人公のメンタルの不安定さが気になる人
・いじめのような描写が苦手な人

ここまで読んで「自分に合いそう」と思った方は、こちらからどうぞ。

詳細評価(5段階)

主人公:

口は悪くても、灰璃を守るという芯はぶれずに動き続ける主人公です。
金と権力を使って状況を変えていく立ち回りはこの作品らしい強みですが、メンタルの揺れが見える場面もあり、その不安定さをどう受け取るかで印象は少し分かれそうです。

ヒロイン:

灰璃を中心に、ヒロイン側から積極的に距離を縮めてくるのがこの作品の魅力です。
守られるだけではなく、関係性の変化が見えやすく、主人公とのやり取りも楽しみやすかったです。

シナリオ:

前巻からの流れを引き継ぎつつ、今回は映画制作を軸にしながら学園内の立場や価値を証明していく展開が描かれます。
逆転劇としての気持ちよさはありますが、敵役の嫌らしさや主人公側の不安定さもあるので、爽快感一辺倒ではない印象でした。

気楽さ:

金と権力でひっくり返していく面白さはあるものの、階級差や見下し、いじめを連想させる空気もあるので、完全に気楽な作品という感じではありません。
明るいラブコメ寄りを期待すると少し重さを感じる場面もありそうです。

後味:

読後感としてはしっかり次につながる前向きさがあり、続刊としての満足感はありました。
嫌な相手や不穏さはあっても、逆転劇としての手応えは残るので、続きを読みたくなるタイプの後味です。

長さ:

展開のテンポは悪くなく、続刊として読み進めやすい長さでした。
前巻を読んでいる前提なら入りやすく、詰め込みすぎた印象もそこまでありません。

良かった点

本作でよかったのは、金と権力を使った逆転劇の気持ちよさと、そこに仲間やヒロインとの関係の変化がしっかり乗っていることです。
主人公はただ勢いで状況をひっくり返すのではなく、自分が持っている武器をきちんと使って立ち向かっていくので、この作品らしい痛快さがありました。特に、学園内で下に見られている側が、上の立場にいる相手を評価や結果で見返していく流れは見どころです。さらに、灰璃やその周囲の人物たちの評価が少しずつ変わり、仲間が増えていくことで、一周目とは違う未来に進み始めている実感もありました。ラブコメ面でも、ヒロイン側から積極的に距離を詰めてくるので、逆転劇だけでなく関係性の進展も楽しめる2巻だったと思います。

気になった点

一方で気になったのは、敵役の不快感がやや強めで、主人公のメンタルの揺れや学園内の重い空気もあって、読んでいて少ししんどく感じる場面があることです。
対立構造がはっきりしているぶん、相手の嫌らしさは逆転した時の気持ちよさにもつながっているのですが、そこに至るまでの不快感は人を選びそうでした。また、主人公も過去を背負っているぶん精神的に不安定さを見せる場面があり、完璧でブレない主人公を求める人には少し気になるかもしれません。加えて、学園内の階級差や見下しの描写は、いじめのような空気を連想させる部分もあるので、その手の要素が苦手な人は注意が必要だと思います。

実際に読んで感じたこと

読んでいて感じたのは、この作品は金と権力を使った逆転劇の気持ちよさを軸にしながらも、その裏で主人公の不安定さや学園内の重い空気もしっかり描いている続刊だということです。
表面だけ見ると、下に見られていた側が上の立場にいる相手を見返していく痛快な話として楽しめるのですが、その一方で主人公はただ強気に突き進むだけではなく、過去の失敗や灰璃を救いたい思いを抱えながら進んでいるので、単純な爽快作で終わらないのがこの作品らしさだと思いました。

また、前巻と比べて少しずつ周囲の評価が変わり、仲間が増えていく流れにはしっかり手応えがありました。
一周目とは違う未来に進み始めている実感があるので、続刊として読む面白さもきちんとありますし、ヒロイン側から積極的に距離を詰めてくるラブコメ要素もあって、関係性の進展を楽しめるのもよかったです。

その一方で、敵役の嫌らしさや学園内の階級差による見下しの空気はやはり少し重く、読んでいて気持ちが沈む場面もありました。
主人公のメンタルの揺れも含めて、完全に気楽な作品ではないので、そのあたりは好みが分かれそうです。

それでも全体としては、前巻から続く逆転劇の面白さを保ちつつ、仲間やヒロインとの関係を進めていく2巻としてしっかり楽しめる1冊でした。
金と権力を武器にした学園逆転ものが好きな人なら、今回もかなり相性はいいと思います。

まとめ

『悪役ムーブで青春リスタート!2 悲劇のヒロインを金と権力で救い出す』は、金と権力を使った逆転劇の気持ちよさを軸にしながら、仲間やヒロインとの関係の変化もしっかり楽しめる続刊でした。
学園内の階級差や見下しの構造があるからこそ、下に見られていた側が評価や結果で見返していく流れにはしっかりした面白さがありますし、前巻からの積み重ねが見えるのも2巻らしいよさだったと思います。

一方で、敵役の不快感や主人公のメンタルの揺れ、いじめを連想させるような空気もあるため、完全に気楽な作品というわけではありません。
ただ、その重さがあるからこそ逆転した時の手応えも出ており、単純な爽快作だけでは終わらないところも本作の特徴だと感じました。

総合すると、前巻を楽しめた人にはしっかりおすすめできる★4の続刊です。
金と権力で道を切り開く学園逆転劇や、ヒロイン側から積極的に距離を詰めてくるラブコメ要素が好きな人なら、今回も十分楽しめると思います。

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