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『陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです1』感想|罰ゲーム告白から始まるニヤニヤ全開ラブコメ

千代瀬

総合評価

※画像はHJ文庫様より引用

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作品情報

タイトル:陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです 1
著者:結石
イラスト:かがちさく
出版社:HJ文庫

あらすじ

学内で目立たず、人付き合いも少ない陰キャ男子・陽信。
そんな彼のクラスには、自分とは対極に位置する明るいギャル3人組がいた。自分には無縁の存在だと思っていたが、ある日忘れ物を取りに戻った教室で、彼女たちの会話を偶然耳にしてしまう。

その内容は「罰ゲームで七海が陽信に告白する」というものだった。
受け入れても振られる未来が確定しており、断っても「人気者のギャルを振った」と目をつけられる――どちらも避けたい状況に悩む陽信。

しかし友人から「告白を受けて本当に惚れさせればいい」という思いがけないアドバイスを受け、陽信は実行に移すことを決意する。
ところが行動を起こすや否や、七海の好感度は予想以上のスピードで急上昇していき……。

詳細評価(5段階)

主人公:
陰キャらしく控えめで自信がない面もあるが、信念を持ち、七海を悲しませる存在には勇気を持って立ち向かえるのが良い。罰ゲームで告白されていることを知りながらも、彼女の気持ちを大切にし、自分も隣に立つのに相応しい人物を目指す姿勢が好印象だった。

ヒロイン:
ギャルとしての表の顔と裏の顔が描かれていて、とても可愛い。とはいえ惚れるまでが早すぎる印象もあり、もう少し段階的に好感度が上がる様子を見たかった。ただ、主人公の行動がカッコいいため惚れてしまうのも納得感はある。

シナリオ:
「罰ゲーム告白」という昔からありそうで実際にはあまり見かけない導入が新鮮。主人公だけでなくヒロイン側の成長も描かれており、お互いが「好きになってもらうため」に行動する姿は微笑ましい。罰ゲームという枷があることで、二人がブレーキを踏む場面がアクセントになっているのも良かった。

気楽さ:
軽快なやり取りと甘酸っぱい雰囲気が中心で、ニヤニヤしながら楽しめる一冊。シリアス要素もあるが複雑ではなく、共感できる内容になっている。

後味:
お互いが好きになりつつある中で「罰ゲームで告白した」という事実をどう解決するのかが気になる。ただ、一応きれいにまとまっており、次巻以降に期待が持てる終わり方をしていた。

長さ:
スピーディーに展開していくため読みやすい反面、惚れるまでの過程がやや駆け足気味。もう少し丁寧に描かれていればさらに良かった。

良かった点

主人公とヒロインが「相手に好きになってもらうため」に互いに努力する姿が微笑ましく、読んでいてほっこりした。
また、二人を取り巻く友人や親も良い人たちばかりで温かい雰囲気があるのも魅力的。
特に主人公は最初こそ自信がなく情けなく見える部分もあったが、すぐに行動に移すことができ、その姿がとてもカッコよく映った。

気になった点

惚れるまでのスピードがやや早く、心理の積み上げが薄く感じた。もう少し段階的に好感度が上がっていく描写があると説得力が増したと思う。
また、学校内で主人公が体を張ってヒロインを守る場面は熱い一方で、現実的には怪我や警察沙汰になってもおかしくないレベル。事後のフォローや周囲の対応まで描かれていれば、安心感と納得感が高まった

実際に読んで感じたこと

陰キャ男子とギャルという定番の組み合わせながら、「罰ゲーム告白」をきっかけに始まる物語は新鮮で、一気に引き込まれた。
主人公とヒロインが互いに「好きになってもらうために努力する」関係性は微笑ましく、読んでいて自然と応援したくなる。
また、友人や親といった周囲のキャラクターも温かく、雰囲気全体が明るいのも好印象。
惚れるまでの速さに物足りなさはあるものの、ラブコメらしいニヤニヤ感をしっかり楽しめる一冊だった。

まとめ

『陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです 1』は、罰ゲーム告白という意外性のある導入から始まるラブコメ。
主人公とヒロインが互いに「好きになってもらうため」に努力する姿や、周囲の人々の温かさが描かれていて、読んでいて心が和む。
惚れるまでの速さにやや物足りなさはあるものの、陰キャ×ギャルの掛け合いはテンポよく、ラブコメらしいニヤニヤ感を存分に楽しめる一冊だった。

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