ラノベ

『エロゲの鬱エンドからヒロイン達を救済したら』感想(ネタバレ控えめ)|自分には合わなかった理由

千代瀬

総合評価

※画像は角川スニーカー文庫(KADOKAWA)様公式サイトより引用

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作品情報

タイトル:エロゲの鬱エンドからヒロイン達を救済したら

著者:HaLu_

イラスト:雨

出版社:角川スニーカー文庫(KADOKAWA)

あらすじ

主人公は、エロゲの寝取り悪役「井伏零央」としてゲーム世界に転生してしまう。
この作品のヒロインたちは、放っておけば悲惨な鬱エンドに向かう運命だと知っている零央は、「不幸になんかさせない」と決意し、ゲーム知識と“悪役ならではの力”を武器に、バッドルートを片っ端から潰していく。

こうしてヒロインたちを救い切り、役目は終わった――はずだった。
しかし救済の結果、ヒロイン側の好感度が想定外に跳ね上がり、今度は彼女たちから「ずっと一緒にいたい」と強く求められる展開へ。

懐いてくる後輩、真面目な先輩、趣味が合うオタク女子など、タイプの違うヒロインたちから溺愛され、救済がそのまま“ご褒美ハーレム”に繋がっていく。
鬱エンド破壊の爽快感と、ラブコメ寄りの甘さが前面に出た、救済ハーレム系の一冊です。

詳細評価(5段階)

  • 主人公
    悪役に転生してしまった境遇自体は可哀想で、ヒロインを救うという目的も分かります。
    ただ「中身は善人で実はいい奴」という方向ではなく、自分には“悪役のまま”に見える場面が多く、共感しづらかったです。
    救済を掲げながらも暴力に頼るシーンが多く、さらに女性関係の振る舞いが軽率に感じられてしまい、主人公の言動が噛み合っていない印象が残りました。
  • ヒロイン
    ヒロイン側の描写は、元がエロゲ世界という設定もあってか、距離の詰め方や接触描写がかなり積極的です。
    「少し助けた」「少し意気投合した」だけで一気に関係が進むテンポなので、恋愛の積み上げを重視する人ほど違和感が出やすいと思いました。
    自分は行動に共感できる場面が少なく、魅力よりも“作風のノリ”が先に来てしまったのが残念でした。
  • シナリオ
    全体として大人向けの描写が濃く、想像していたより踏み込みが強いタイプでした。
    自分は「ちょっとエッチ」程度なら平気ですが、関係が深まる前に展開が進むのが早すぎて、気持ちが追いつきませんでした。
    また転生要素(ゲーム知識)も、途中からはあまり活かされず“その場の力押し”が目立つ印象で、先回りの工夫やルート改変の面白さがもっと見たかったです。
  • 気楽さ
    タイトルの雰囲気から軽めを想像していたのですが、鬱エンド救済という題材ゆえに展開は決して気楽一辺倒ではありません。
    シリアスや暴力的な方向に振れる場面もあり、好みが分かれると思います。
    テンポ自体は速いので読み進めやすさはありますが、“内容の刺激”はそれなりに強めです。
  • 後味
    「鬱エンドを壊す」というテーマのわりに、個人的には爽快感があまり残りませんでした。
    主人公の軽率さや欲望優先に見える言動が引っかかってしまい、読み終えたあとに気持ちよくなりきれなかったです。
    ただ、刺激強めのご褒美ハーレムを求める人なら、後味の方向性が違って見える可能性はあります。
  • 長さ
    テンポが良くサクサク読めた分、体感としては少し短く感じました。
    もう少し二人の日常や距離が縮まる過程を眺めたかった気持ちはありますが、その分だれることなく読める長さでもあります。
    第1巻として“キャラの魅力を提示して次へ繋げる”役割はしっかり果たしていて、続刊での満足度アップに期待したくなるボリュームでした。

良かった点

本作は、救済を終えた後の“ヒロイン側からのアプローチ多め”が前面に出ているので、そこが好きな人には分かりやすい強みだと思います。
主人公が行動し、結果として状況が大きく動き、関係性も加速する──テンポ重視で読みたい人には読みやすい構成です。
「濃いラブコメ」「刺激強めのご褒美展開」を求める読者なら、刺さるポイントははっきりしています。

気になった点

まず、大人向け描写の比重がかなり高く、踏み込みが強いので、人によっては合わない可能性が高いです。
また主人公・ヒロイン双方の距離感や行動が早く、恋愛の積み上げを重視する人ほど違和感が出やすい作風だと感じました。
さらに転生要素(ゲーム知識)が途中から活かされにくく、力押しでピンチに陥る展開もあり、「転生している意味」が薄く見えてしまったのはもったいなかったです。

実際に読んで感じたこと

悪役転生という枠組みはあるものの、転生である必然性は序盤以外では薄く、未来予知など別設定でも成立しそうに感じました。
自分には「ヒロインを不幸にしない」という建前と、主人公の欲望優先に見える振る舞いが噛み合わず、最後まで乗り切れなかったです。
総じて相性の問題ではありますが、今回は自分に合わなかった作品、という結論になりました。

まとめ

『エロゲの鬱エンドからヒロイン達を救済したら』は、鬱エンド救済から始まる“ご褒美ハーレム”をテンポよく見せる作品です。
一方で大人向け描写が濃く、関係性の進み方も早いので、恋愛の積み上げや納得感を重視する人には合わない可能性があります。
ヒロインからの積極的なアプローチや刺激強めの展開が好きな人には刺さる一方、合う/合わないがはっきり出る一冊だと感じました。

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