ラノベ

『異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する』感想レビュー|二つの世界で人生逆転

千代瀬

総合評価

※ファンタジア文庫様公式サイトはこちら

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作品情報

タイトル:異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する ~レベルアップは人生を変えた~
著者:美紅
イラスト:桑島黎音
出版社:ファンタジア文庫(KADOKAWA)

あらすじ

幼い頃から酷い虐めを受けてきた少年・天上優夜は、外見や体型のことで傷つけられ続け、人生に絶望していました。唯一の味方だった祖父もすでに亡くなっており、優夜は遺産として譲り受けた家でひっそりと暮らすことになります。

ところがその家には、現実世界と異世界をつなぐ“扉”が隠されていました。扉の向こうに広がっていたのは、凶悪な魔物が蔓延る【大魔境】。優夜は祖父が遺した武器や道具を手に、恐る恐る異世界へ踏み出していきます。

初めて異世界を訪れた者として、優夜は魔物を討伐するたびにゲームのように莫大な経験値を得て、レベルアップを重ねていきます。その結果、かつての自分とは見違えるほどの身体能力と強さを手に入れ、外見までもが大きく変わっていきました。

異世界では王女を救ったことで注目を集め、現実世界でも周囲の反応が一変していきます。本人に自覚がないまま“最強”へ近づいていく優夜が、二つの世界で人生を逆転していく――異世界×現実世界の無双ファンタジーが始まります。

詳細評価(5段階)

主人公:
長年いじめられてきた影響で、自分に価値がないと思い込んでおり、基本的には自信がなくナヨナヨした面が目立ちます。
ただ、力がなかった頃から「ここぞ」という場面では勇気を振り絞れるところがあり、芯の部分は嫌いになれませんでした。
一方で、終始“無自覚系最強”として物語が進むため、このタイプが苦手な人は合わない可能性があります。自分も少し苦手寄りでしたが、逆転の快感はしっかり味わえます。

ヒロイン:
現代世界と異世界、それぞれにヒロインが登場し、いわゆる「この子がメインだろうな」という立ち位置のキャラも分かりやすいです。
どちらの世界でも魅力的なヒロインが用意されていて、物語のテンポを保ちながら“出会いと関係の始まり”が描かれていきます。
ただ、トラブルや襲われる展開が多めで、もう少し当人たちが「狙われやすい立場」である自覚を持って動いても良いのでは、という引っかかりはありました。

シナリオ:
内容はかなり王道の異世界×無双で、分かりやすい“人生逆転ファンタジー”として作られています。現代でも異世界の力を使える点は、この作品ならではの面白さでした。
一方で、人間離れしたことをしているのに周囲が「すごい」で流してしまう場面が多く、リアクションの違和感は少し強めです。
また、努力描写が薄いまま一気に強くなる展開や、ご都合に見える進行が多いのも好みは分かれます。とはいえ昔から人気の型でもあり、自分が“その手の作品に慣れてしまった”影響もあるかもしれません。

気楽さ:
登場人物は複数出ますが、難しい設定を覚える必要はなく、基本は「主人公が無双して状況がひっくり返る」流れなので気楽に読めます。
今回は特に、いじめられっ子だった主人公が力を得て逆転していく部分と、現代・異世界のヒロイン紹介が中心でテンポも良いです。
深く考えるよりも、爽快感と“変化”を楽しむタイプの作品だと感じました。

後味:
この1冊だけでも区切りがよく、読み終えたときに後味が悪くなりにくいです。
ここで止めても成立しますし、気に入った人はそのまま続刊に進みやすい作りになっています。
シリーズが長く続いているタイプなので、「もっとこの無双を見たい」と思った人には続きが用意されている安心感もあります。

長さ:
展開が分かりやすく、読んでいて迷いにくいので体感の読みやすさがあります。
紹介・逆転・無双の見せ場がしっかり入っていて、読みごたえも十分でした。
物語の導入として必要な要素が一通り揃っており、「1巻としての分かりやすさ」が強い長さだと思います。

良かった点

まず、「異世界で得た力を現代でも使える」という構造が分かりやすく、二つの世界で無双していく爽快感が素直に楽しいです。異世界だけで終わらず、現実側にも影響が波及していくのがこの作品の強みだと思います。
また、いじめられっ子だった主人公が“人生逆転”していく導入は王道ですが、その分読みやすく、気持ちよさが出やすいです。力を得た後も根っこの自己評価の低さが残っていて、完全に別人になるわけではない点も印象に残りました。
登場人物や設定も難しくなく、ストレスなく読める「気楽さ」もあります。1巻として、世界観紹介とヒロインたちの登場がテンポ良くまとまっているのも良かったです。

気になった点

主人公が人間離れしたことをしているのに、周囲が「すごい」で済ませてしまう場面が多く、リアクションの違和感は少し強めでした。もう少し驚きや警戒、状況の整理があっても良いのではと感じます。
また、努力描写が薄いまま一気に強くなる展開や、ご都合に見える進行が多い点は好みが分かれると思います。自分は「努力して積み上げる」タイプが好きなので、そこは合わない部分でした。
さらに“無自覚系最強”として物語が進むので、このタイプが苦手な人は注意が必要です。主人公の立ち位置が好みに刺されば一気に楽しくなりますが、合わないと引っかかりやすい部分だと思います。

実際に読んで感じたこと

本作は、難しいことを考えずに「逆転無双」を楽しむ作品だと感じました。いじめられっ子が力を得て立場を変えていく展開は王道ですが、だからこそ分かりやすく、テンポ良く読めます。
一方で、自分は無自覚最強やご都合展開がやや苦手なので、気持ちよさを楽しみつつも「ここは好みが分かれそうだな」と思う場面もありました。
それでも現代と異世界を行き来しながら状況が動いていく構造は魅力があり、「このまま続きを読んでいくなら、どんな広がり方をするのか」は気になる作りでした。

まとめ

『異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する』は、異世界で得た力を現代にも持ち込み、二つの世界で人生を逆転していく王道の無双ファンタジーです。
分かりやすい展開と気楽さがあり、この1冊だけでも十分楽しめる完成度があります。シリーズが長く続いているため、気に入った人はそのまま続刊へ進みやすいのも強みです。
ただし、無自覚最強やご都合寄りの展開が多めなので、その手の作風が合うかどうかで評価は変わると思います。刺さる人には、安心して読める“逆転無双”の入口になる一冊です。

※ファンタジア文庫様公式サイトはこちら

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