お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。2【感想・レビュー】ニヤニヤ必至のラブコメ続巻
総合評価

※画像はKADOKAWA様公式サイトより引用
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作品情報
タイトル:お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。
著者:凪木エコ
イラスト:あゆま紗由
出版社:ファンタジア文庫(KADOKAWA)
あらすじ
相変わらず、おひとり様を満喫したい主人公。
しかし、本人の意思に反して、学園の人気者「美咲」と隠れサブカル女子の「羽鳥」が離れてくれない。
さらにはクラスのギャルグループの一人「洞ヶ瀬夢乃」の秘密を知ってしまい……。
ますますおひとり様させてもらえない第二巻。
詳細評価(5段階)
主人公:
おひとり様を望みつつも、周囲から放っておいてもらえない主人公の立ち位置が面白い。本人は静かに過ごしたいだけなのに、ヒロインたちの好意やトラブルに巻き込まれる姿がギャップとして魅力的。突き放そうとしても根は優しいため助けてしまい、その結果ますます関係が深まってしまうのが良かった。
ヒロイン:
美咲は学園の中心的存在でありながら、主人公への特別な好意を隠さない積極性が光る。羽鳥はサブカル気質で一歩引いた立場を保ちながらも、やはり距離を詰めてくる。そして今巻から登場する洞ヶ瀬夢乃はギャルでありながら芯があり、彼女の悩みはリアルさを感じさせるものだった。ラブコメの枠に収まらない要素が加わった点もよかった。
シナリオ:
「おひとり様でいたいのに周囲が放っておかない」というコンセプトがぶれずに展開されており安心感がある。夢乃の秘密が新しい刺激となり、若干のシリアスシーンも良いアクセントになっていた。学生生活での表と裏の線引きがリアルに描かれている点も評価できる。ただし、ギャル仲間のキャラクターは1巻から続き不快に感じる部分があった。
気楽さ:
シリアス要素は少しあるが、羽鳥と美咲のラブコメ展開が多いため、全体としては気楽に楽しめる。難しい話はなく、登場人物の数も多すぎないので混乱せず読み進められるのも良い。
後味:
今回も主人公がおひとり様を貫けず、ヒロインたちとの関係がさらに深まっていく形で締められる。問題発生から解決まできちんと描かれているため、シリーズらしいすっきりとした読後感が味わえた。
長さ:
ボリュームは標準的で、日常のテンポを維持しつつ飽きずに読める分量。イベントごとに区切りがはっきりしており、軽快なシリーズの作風に合った読みやすい長さだった。
よかった点
前巻から続くラブコメ要素がとても良く、主人公が一人でいたいのにヒロインたちが仲良くなろうとアプローチしてくる構図が魅力的だった。また、新たに登場するギャルの問題も、実際にありそうなテーマとして描かれており、リアリティを感じながら楽しめる内容になっていた。
気になった点
ギャル仲間の言動がやや不快に感じられる場面があった。ただし、高校生同士のやり取りとして考えると、この程度のケンカは自然なものでもあり、リアルさの一部とも言える。
実際に読んで感じたこと
1巻から変わらず主人公の方針は一貫しており、そのブレのなさに好感が持てた。ヒロインたちも「仲良くなりたい」という動機でアプローチしてくるため、ニヤニヤしながら楽しめる展開が多い。主人公が自分を貫く姿と、周囲に流されがちなキャラクターたちとの対比が描かれていて、とても面白く読むことができた。
まとめ
『お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。2』は、前巻から続く「おひとり様でいたいのに放ってもらえない」構図を活かしつつ、さらにギャル系ヒロインを加えることで新しい要素が加わった巻だった。
主人公の一貫したスタンスと、ヒロインたちの積極的なアプローチの対比が魅力的で、ラブコメとしてニヤニヤできる場面が多い。学園青春の空気感や人間関係のリアルさもあり、引き続き安心して楽しめるシリーズになっている。
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<前巻のレビュー>
お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。1巻はこちら