お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。２【感想・レビュー】ニヤニヤ必至のラブコメ続巻
千代瀬
千代瀬の冒険
『陰キャの俺が席替えでS級美少女に囲まれたら秘密の関係が始まった。２』感想｜夏休みイベントで深まる甘い距離感
千代瀬
総合評価
※画像はKADOKAWA様公式サイトより引用
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作品情報
タイトル：陰キャの俺が席替えでS級美少女に囲まれたら秘密の関係が始まった。２
著者：星野星野
イラスト：黒兎ゆう
出版社：電撃文庫（KADOKAWA）
あらすじ
席替えをきっかけに、S級美少女の愛莉・優里亜・瑠衣と親しくなった陰キャの泉谷諒太。
期末テスト前、愛莉の提案で「赤点を回避できたら夏休み中なんでも言うことを聞く」という約束を交わしてしまう。
結果、三人は全員赤点を回避。
諒太は“なんでも言いなり”の夏休みを送ることに。
お泊まりデートにプールと、陰キャの彼にとってはあり得ないほど刺激的な日々が続き、
三人との距離はますます近くなっていく――
そんな甘くて危うい夏休みが始まる。
詳細評価（5段階）
主人公：
なぜかモテモテな諒太。要所ではしっかり前に出るかっこよさもあるものの、基本はエロ思考でヒロインたちをすぐ凝視するなど、好みが分かれるタイプ。陰キャと紹介されているが、行動力はあるし女性慣れもしているので、正直あまり“陰キャ感”はない。個人的には少し苦手な主人公だった。
ヒロイン：
海山愛莉・市之瀬優里亜・黒木瑠衣の三人は、前巻よりも個性がしっかり立ってきた印象。お泊まりやプールといった夏のイベントを通して、それぞれの魅力がより分かりやすく描かれている。諒太をからかいながらも、本気の好意を隠しきれていないやり取りが多く、ラブコメらしい“ニヤニヤできるシーン”が豊富。2巻では三人全員が主人公に特別な感情を抱きはじめており、誰を推すかで悩めるハーレム系が好きな人には刺さるはず。
シナリオ：
期末テストの約束から始まり、“なんでも言いなりの夏休み”というシンプルな軸で進むため、とても読みやすい構成。お泊まり・プールなどの王道イベントも押さえつつ、各ヒロインにスポットが当たるエピソードもあるのが好印象。ヒロインたちとの会話が特に面白く、テンポよく読み進められた。
気楽さ：
甘さとドキドキを中心に、重たいテーマや深刻なすれ違いは控えめ。夏休みらしい明るいイベントを気軽に楽しめる構成で、“ヒロインの可愛さ”を味わう読み方ができる。短い区切りの積み重ねで、一話ずつが読みやすいため、通勤・通学や寝る前にも向いている。
後味：
夏のイベントで盛り上がりつつ、終盤には次巻を示唆する小さな伏線もあり、後味は軽くて爽やか。ヒロインたちとの関係も少しずつ進展しているが、まだ“決着”まではいかない絶妙な距離感。「ここから誰との距離が近づくのか」が気になる、ほどよい余韻が残る。
長さ：
イベント数のわりにページ数は重たくなく、最後までテンポよく読める分量。お泊まり・プール・日常パートと飽きにくい構成で、「一冊で夏休みを満喫した」感がしっかりある。続きが気になるちょうど良いボリュームだった。
良かった点
それぞれのヒロインが“二人きりの時は素直に甘えてくる”のに、三人が揃った途端に主人公を巡って小さな火花を散らす関係性がとても可愛らしく、読んでいて思わずニヤけてしまう魅力がありました。
さらに今巻は三人で一緒にいるシーンが多いため、それぞれの性格の違いが会話のテンポに表れ、からかい合いや嫉妬混じりのやり取りなど、ハーレム系ならではの面白さがより引き立っていました。
個別の甘さと三人揃った時の賑やかさ、その両方をしっかり楽しめる構成になっていた点が特によかったです。
気になった点
どうしても気になったのは、主人公の“エロ方面への興味”が強すぎる点です。太ももを眺めたり胸を見つめたりといった描写が何度もあり、しかも本人にバレてもあまり反省せず続ける姿勢が目立ちました。ラブコメとしてのサービス要素とも言えますが、私自身の好みとしては少し行き過ぎに感じる部分が多く、この主人公にはやや合わないところがありました。
実際に読んで感じたこと
今回は三人のヒロインの紹介と出会いが一通り終わったことで、物語全体が安定し、安心して楽しめる“落ち着いたラブコメ回”という印象でした。夏休みのイベントを中心に進むため空気感も明るく、ヒロインたちそれぞれの魅力が素直に伝わってくる構成になっています。
お泊まりやプールといった王道イベントを通して、三人との距離がゆっくりと縮まっていく様子が丁寧に描かれており、読んでいて終始ほっこりした気持ちになりました。前巻よりも関係が深まり、今後の展開が楽しみになる一冊だったと思います。
まとめ
三人のヒロインとの関係が本格的に深まり始め、安心して楽しめる“夏のラブコメ”が堪能できる一冊でした。お泊まりやプールといった王道イベントを通して、それぞれの可愛さや魅力がしっかり描かれており、前巻以上にヒロインたちの存在感が強まっています。
主人公の好みが分かれる点はあるものの、会話のテンポやイベントの盛り上がりは良く、気軽に読める学園ラブコメとしての完成度は高め。ハーレム系が好きな読者には特におすすめできる内容でした。
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＜前巻のレビュー＞
👉陰キャの俺が席替えでS級美少女に囲まれたら秘密の関係が始まった。①はこちら
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